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[musictrack出張所--tabris@Iskandal] [ヤマトサウンド耳コピ作品ストリーミング配信サイト--宇宙戦艦ヤマトの音楽]

ストーリーのある生き方




春だ。

花々が草木が虫たちが鳥たちが
早足な季節に乗り遅れまいと
一斉に活動を始める。

今朝庭を見ると
20cmぐらいの背丈のマンリョウ
それこそ身に余るほどの実をつけていた。

命が咲いている。

若者たちは次の扉を開く戦い。


NHK朝の「風のハルカ
なかなか見る時間なくて
録り溜めを休みにちょっとずつ見てる。

レストラン経営に失敗した
主人公ハルカの父親は
痩せた庭で野菜作りを試みている。
ある時フランス料理の達人に(そうとは知らず)出会い、
その野菜で料理をしてもらうのだが、
その料理が極上に美味い。
なぜ美味いのかと達人に尋ねると、
「そこにストーリーがあるから」

時が経ち、父親は湯布院の食品祭に参加する。
手塩にかけて育てた野菜たちを
手作りの窯で(釜ではなく)焼いて
お客にふるまう。
見てくれは悪いが
野菜のうまみをふんだんに引き出したその料理は
大変な好評を博す。

父親の良き友人でもある倉田旅館のおかみが、
料理の感想を求められてこう言う。

「このレストランまでひいこら歩いちきち、
 もうね、そこから食事が始まってるような気がして
 わくわくしました。」

ストーリーのある料理に
こうして父親はたどり着いた。



振り返って見ると私は
根無し草のような生き方だ。
私を語るものなど
どこにあるというのか。

いつか私という人間を
誰かが見つけてくれたとき、
「極上に美味い」と言ってもらえるような
そんな時間の重ね方をしていきたい。
人生の半ばを過ぎて
痩せこけた土地にゼロから野菜作りをはじめた
あの父親のように。

ストーリーのある生き方。
テーマにしていこう。



mixi 2006/04/09