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[musictrack出張所--tabris@Iskandal] [ヤマトサウンド耳コピ作品ストリーミング配信サイト--宇宙戦艦ヤマトの音楽]

それなりの日常(1)

自然棟裏にはひっそりと,しかし立派な白い桜の木がある.
真実はいつも少数派だ,というキルケゴール湯川秀樹の言葉に
肖るわけではないが,夜帰り際にふと振り返るとなかなか素敵な景色.
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別の日の夕暮れ,同じ場所.
あの桜も強風に煽られ,はらはらと散っていたが,その足元からは黄金の息吹.



なぜだろう?なぜいつも間違えてしまうのだろう?
人を愛するという道から,いつも決まって踏み外してしまうのはなぜ?
あの頃からの20年,瞬く間に過ぎた.
人生という黄金の絨毯はいつもこうして遠くに見えているのに,
それはどこか映画のスクリーンのようだ.



同輩も子らも,黄金の絨毯を力強く歩いて往る.
スクリーンの一員たることを自覚して,人生に身を投げ出して.
だが,スクリーンからの絨毯はこの足元にも続いている.
続いているはずなんだ.



人生に身を投げ出す勇気.
それこそが黄金の絨毯を踏みしめる為の唯一の資格.
だから一つだけはっきりしているのは,
スクリーンの外から眺める者に,人生からの祝福は無い.
カサカサとした日々の事実が積み重なっていくだけ.
そこに私の真実は無い.

(ILCE-6000 35.0mm f/1.8, Lightroom にて現像)