ヤマトファンとして実に恥ずべきことなのだが、私は完結編を見ていない。 TV版ヤマト part3 が不本意な終わり方(ネットで最近知ったのだが、視聴率が低かったため全52話のはずが26話になってしまったのだそうだ)だったので、もうあまり期待できないと思い、見なかったのだ。その後十数年、私はヤマトから離れた。
時が過ぎ、私は大人になり日々の雑務に追われる中、自分の源流を探す旅にいつしか出ていた。大量の本を読み漁った。ニューサイエンス、量子論、精神科学、心理学...。その都度「答え」を見つけた気になっていたが、どれも長続きはしなかった。
数年前、Auctionで品物を購入することを憶えた。Auctionには沢山の懐かしいものがある。何となく検索キーワードに「ヤマト」を入れてみた。表示されたAuctionページは懐かしいもので溢れていた。解説本、映画パンフ、ムック、そしてデジタル化されて蘇ったヤマトサウンド。その時まで、ヤマトサウンドがCDとして再編集されていることを知らなかったのだ。私は直ちに、CDを買い集めた。生まれた源流を遡る鮭のように。
手に入れたサウンドを十数年ぶりに聴く。それもCDというクリアーな音で。小さな頃の思い出の全てが溢れかえった。私の源流がここにあった。あの頃憧れてやまなかったヤマトサウンドのカッコよさ美しさ切なさが一度に押し寄せてきた。そしていつかの夢「ヤマトサウンドを自分のオーケストラで」に思いをはせた。ネットでDTMについて研究を始めた。音源の聴き比べを繰り返した。 XV-5080がかなり有力な候補だったが、店頭で聴ける場所が近くにはなかった。そんな頃、あるきっかけでシンセを買うことになった。KORGのKARMAだった。手軽にStringsができることに驚いた。絶対に手弾きのできるキーボード形式がいいと思った。やがてこのKARMAは売り払い、より管弦打の音の良いシンセを探すことになる。そうしてついに出会ったのが「餅」こと motif ES 8だ。全ての自分のニーズを満たしていた。管弦打の音の良さ、88鍵盤でしかもピアノタッチ。
こうして私は「自分のオーケストラ」を手に入れた。
今、手元にヤマト全シリーズのDVDはある。だが、未だ完結編は見ていない。いつか私のオーケストラで納得の行くヤマトサウンドが完成したら、そのとき見よう、完結編を。
ETERNAL EDITION File No.8&9「宇宙戦艦ヤマト・完結編」
- アーティスト: サントラ,シンフォニック・オーケストラ・ヤマト,長谷川尚子,大友直人
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2001/03/01
- メディア: CD
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